バリ島の海を120%楽しむための<ダイブ情報誌>

-Vol.5-

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まる特ネタ! 「突撃サムー村!」

 白砂のビーチに沿うように広がるチャンディダサ・メイン通り1キロ程しかない道を北寄りに進むと、ヤシの木に囲まれたひっそりとした小道が見えてきます。この道を「フォレストロード(森の道)」と地元の人達は呼びますが、このひっそりとした通り沿いにも中級クラスのバンガローがビーチに面して建てられています。

 この周辺を「サムー村」といい、山側に面したヤシの木々の中には「えっ?こんな所に!」というくらいヤシの木にほとんど同化した素朴な民家が垣間見れます。少し中を覗いてみるとニワトリ、ヤギ、ブタ、ウシ、そしてイヌ達がサファリパークのように混ぜんと自分達の場所を確保しています。犬が少し目を三角形にして異訪者を見つめます。動物達の中から、少しの不安とたくさんの好奇心の顔つきで子供達が近づいて来ます。そしていっぱいの白い歯を見せようものなら、犬の目もまたゆっくり昼寝の続きに入ることでしょう。

 道に戻れば美しく装飾されたバリ風のバンガロー、そして少し道をそれるとバリのローカルワールドが広がり・・・

 チャンディダサから歩いて、あるいは自転車でサムー村に出かけてみましょう。また一味違うチャンディダサに出合えるかもしれません。




バリのお魚ワールド 

「ピンクスクワットロブスター」(学)Lauriea siagiani (英)The little galatheid crab

 う〜ん、カニ!エビ!糸くず!?・・・様々な憶測を呼ぶその形、ピンクスクワットロブスターはまさしく不思議な色合い、形をしています。

 水深20メートル以上のスリバチカイメンをくまなく探してみると、このスクワットロブスターは見つかります。しかし、小さいからよ〜く目を凝らしてみないと見つかりませんよ。

 余談ですが、このスクワットロブスター、最初に世に紹介したのがなんとバリのガイド(現在も現役)。正式名称にして彼の名前がつけられています。



バリのダイビングポイント 「クブ ドロップオフ」Kubu Drop Off

トランベンといえば沈船があまりにも有名ですが、同じエリアにあるこのクブ・ウォールにも隠れファンが大勢います。

 急傾斜なドロップオフに大小様々なソフトコーラル群、特にウミウチワの大きさといったら、人間以上のものもゴロゴロあるんですがらスケールが違います。

 かといえば、ピグミーシーホースなどの人気マクロ生物もいるとあって、マクロ派、ワイド派、誰でも簡単に潜れるとても有難いポイントです。

 ビーチダイビングではありますが、沈船ポイントより石が小さく波が立ちにくいので、とっても簡単なエントリー。潜ったことがない方は是非とも一度お試しあれ! (PS. 近況報告。昨年の豪雨のため、只今、少々砂を被っております・・。)




ためになるダイビングのお話

「ダイビング講習の料金について」

 日本のダイビングの講習料金についてよくトラブルを耳にする。これはダイビングショップ側にも責任があって、料金形態が実にわかりづらくしてあるからだ。だから「ライセンス取得、29,800円!」というような記事を見て、「おぉ、29,800円で取れるのか」と思ったら大間違いである。常識的に考えて通常4日間かかる初心者向けのライセンス取得コースが、この物価高の日本で取れるはずがないのである。ということはこの料金はおかしい、そう感じなくてはならないのである。

 中には全費用込みで明示してある良心的なショップもあるが、海洋実習費や器材の有無により料金を明確にするのは難しい部分はある。

 ただ一概に料金だけで良い悪いも言えない。中には料金が高めでも少人数制で安全性を重視したコースを行っていたり、器材を購入するとコース料金が割高になったりと、各ショップ独自のサービスを行っているので、総合的に考えて自分にあったところを選びたいものである。

 ただ中にもあとからあれこれ追加料金にしたり、無理やり器材を買わせようとするショップもあると聞くので、トラブルにならないように最初に全てでいくらかかるのかよく確認することが肝心だ。




 

海外で認定カードを取得することについて

 最近は海外旅行のついでに認定カードを取得する人が多くなってきた。僕もいろいろな海外のダイビングショップで働いていた経験があるので実感としてよくわかる。

 なぜか、それは異国の美しい海で楽しみながら認定カードを取りたいということもあるだろうし、金額が安いということも理由の一つであろう。

 事実、最初のダイビングの印象の善し悪しがその後の活動に与える影響は大きいから、外国のコンディションのいい海で潜ることがいい結果につながる可能性は高い。

 また、最近は人気のあるリゾートには日本人インストラクターが常勤していることも多いので、言葉の心配をする必要もなくなってきた。

 だが、きれいな海なら日本にもたくさんある。沖縄、小笠原などは世界でも屈指のダイビングエリアとして有名だし、本州周辺の海だってなかなか面白いポイントがある。だが、現在は大変な円高、海外の旅行費用は大変安くなっている。さらに、ダイビング料金は間違いなく海外で取る方が安いから、トータルで考えて海外の方がずーっと割安に感じてしまうのは現在のところいたしかたないかもしれない。

 このように、海外で認定カードを取ることはいいことづくしのようだが、やはりデメリットもある。というのも認定カード取り立てのダイバーは人間でいえばやっと歩くことのできた赤ん坊のようなもので、見ていてとても危なっかしい。まわりにダイバーの友達がいればまだしも、誰もいない人はやはり講習を教えてくれたインストラクターが、身近なショップで働いていると何かと頼りになるものだ。また、時間的にもあなたの都合にあわせたコーススケジュールを組んでくれることだろう。

 海外でライセンスカードを取るのも、身近にあるショップで取るのもそれぞれに魅力がある。これらのことを踏まえてあなたの都合にあわせて認定カードを手にしてほしいと思う。

 

このコーナーは成山堂書店刊「世界の海でスクーバダイビングを楽しむ方法」の,本文から抜粋し掲載しています。なお、この書籍についてはwww.seizando.co.jpまでお問い合わせください。



  

 

ダイビングインストラクター、ミノとカサゴの順番エッセイ

 

最近パダンバイのブルーラグーンでは不思議な生物によく出合う。特にカサゴの種類が顕著で、ヒメオニオコゼを見たり(ヒメオニオコゼの歩き方はスゴイねっ。本当にあれは”歩く”のです)、今の注目は「ナミダカサゴもどき」。ナミダカサゴとボロカサゴを足して2で割ったようなカサゴ。写真もあるのですが、未だによく種類がわからない・・・。誰か教えてくださーい!(ミノ)

 

 

 

編集後記

2003年を迎え、はや1ヶ月・・。時の経過の速さに驚くばかりのカサゴです。昨年の10月にはバリで
約500名以上の死傷者をだす爆弾テロ事件が起きました。今なお、人々の心にショックを与え、悲しみと憤りを強く感じます。本当に1日もはやく平和な世の中になってほしいものです。

このような時期に、年末、年始と沢山の方々にご来店頂きました。また、事件直後には励ましや安否を心配して本当に沢山のメールを頂きました。改めてここで、感謝の意を申し上げたいと思います。本当に有り難うございました。

話は一変して、昨年の海での(前記とは比較にもなりませんが)ちょっとした悲しい事件といえば、トランベンでの豪雨。KUBUでは川からの濁流で海岸線の形まで変え、砂泥を被ってしまいました。その日カサゴは3グループ程しかいない(本当に少ない!)、そのトランベンにいました。

1ダイブを終え昼食をと・り・・ものすごい豪雨!膝ぐらいまで溜まった雨で子供達ははしゃぎ、私は器材を上にあげ、根性でタンクを一つ取り替えていました。私一人、笑えるぐらい雨に打たれながら「土砂が迫ってます!!(2本目)今行きましょう〜。」(豪雨の中ずぶ濡れになって話す姿はちょっとこわかったかも・・)

結局、すぐにトランベンを発とうとした私達。が、車が死んだ・・。最初に帰っているはずが、私達がそこを発ったのはなんと1時間後。ただ、川で道路が半崩壊し、全車トランベンのメインロードで待機していましたが。その日の帰路に計3時間はかかってしまいました。と長々となりましたが、昨年のトランベンでの豪雨は身をもって、本当に凄かったのです。いつの日かKUBUに降りかかった土砂がさぁ〜っと洗われれますように。(カサゴ)





#都合によりバグースアドバイスは今号はお休みさせていただきました。

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おかげさまでライオンフィッシュも第5号まで続けることができました。内容に関して、リクエスト、ご意見ありましたら、メールにてご連絡いただければ幸いです。次回以降の参考にさせていただきます。

一応名目は、バリ島でのダイビングを楽しむための情報ということになっていますが、チャンディダサの紹介も多分に掲載しております。内容はあくまで当店ダイブライトの主観によるものであり、みなさまに関しましては、バリのダイビングの旅へのあくまでも参考としてご利用いただければ幸いです。

どうぞ安全なバリ島でのダイビングを!

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